世界の理が変わり、落ち着きを取り戻した世界で物語が始まる。

四大陸の中でも王制の国が多く、半分が砂漠に覆われた大陸"ラシャ"
その中でも一番の強大国である"エルディア"は繁栄国であり砂漠の光とも称されていた。
しかし近年隣国である"ザイン"との小規模な争いが絶えず、戦争が始まろうとしていた。
争いを避けたいエルディアは第一王女を嫁がせることで事実上戦争を回避した。
和平の条約が締結され一年、再び緊張が走る。
ザインがエルディアの反抗勢力と手を組み、侵攻を謀っていると―

エルディアの騎士団長である青年ローレンツはそれを手引きしたとして拘束されてしまう。
彼が、彼の部下等が無実を主張したが取り合ってもらえず三ヶ月が経過しようとしていた。
自身の無力さにいらつきを隠せない彼だったが一人の少女と出会い事態は一変する。

舞を職とする少女シンシアは投獄された兄を探し求め、青年のいる牢獄に来たのだ。
彼女に助けられ、青年は急ぎ城へと戻る。
そして戦争を回避させるため、第二王女に掛け合った。

王女から渡されたのは王の印が入った仲裁依頼の訴状だった。
ザインと姻戚関係にある国"ヴェネー"に助けを求めることしか回避する道は無いのだ。
ヴェネーへの平和の使者に王女は青年を選んだ。
そして協力者に少女を選んだ。協力すれば願いを一つ叶えると―

戦争を回避するための鍵を届ける者、肉親を助けるために動く者、
二人は無事に目的を果たすことができるのか―